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そば創りノ日々

人に喜んでもらえる“蕎麦打ち”の魅力と感動を多くの人に広めたい


“蕎麦”に携わる人々の想いを紡いでいく、【そば色ノ日々】。今回は、幌加内高校へ入学して以来、蕎麦打ちと真摯に向き合い続け、卒業後も蕎麦に携わるお仕事を続け、蕎麦打ちの魅力を広めるべく挑戦をし続けている、西村さんのお蕎麦への想いを紡いでいきたいと思います。

プロフィール
<西村 光大(みっつ)さんの略歴>
1997年11月名古屋生まれ。中学生の頃に北海道旭川へ引っ越し、幌加内高校へ進学。体験入学時の蕎麦打ちの体験に心を奪われる。全国高校生蕎麦打ち甲子園優勝経験者。2023年10月時点で、最年少蕎麦打ち四段。現在最年少蕎麦打ち五段認定を目指す。普段は幌加内の“そばの坂本”にて製粉業を担う。世界中に蕎麦打ちの魅力を伝えていくことが夢。

—西村さん、本日は大会も近く、お忙しい中にも関わらず、こうしてインタビューのお時間をいただきまして、ありがとうございます。色々とお話をお伺いさせていただくこと、楽しみにしています。よろしくお願いいたします。

こちらこそ、本日はありがとうございます。また先日は幌加内の方まで来ていただきまして、ありがとうございました!ぜひ、また次回は直接お会い出来ると嬉しいです。

—早速なのですが、輝かしい、蕎麦打ちの経歴をお持ちの西村さんですが、いつから蕎麦打ちを始められたのでしょうか?

私は元々名古屋の生まれなのですが、中学生のころに北海道の旭川に引っ越しまして、高校の進学を考えている際に、幌加内高校の体験入学に来たんですね。その時に、蕎麦打ちの体験をさせていただきました。その時が初めての、蕎麦打ちとの出会いだと思います。

—高校の体験入学で、蕎麦打ちを経験できるのはとても珍しいですね!

全国的に見ても、とても珍しいコトなんじゃないかと思います。幌加内は、ご存じの方も多いと思いますが、実は蕎麦の生産日本一の町なんですね。そんな町にある幌加内高校では、蕎麦打ちが必修科目としてもあるほど、“蕎麦”の町なんです。

正直体験入学の時に、蕎麦打ちをさせていただけるなんて思っていなかったので、とても驚いたのは覚えていますが、その時に、なんだか肌になじむというか、すごく好きだなって感じたんですね。

また、幌加内の自然に囲まれた環境、時間の流れ方もとても肌に馴染む感覚があって、直ぐに入学を決めました。

—西村さんの、正に運命を変える、蕎麦との出会いですね。

本当にそうですよね。今でもこうしてお蕎麦に携われていることが幸せですし、あの時の体験入学での蕎麦打ちがなければ、今の自分じゃないですよね。

そうして入学してから、二年目の時に“蕎麦打ち部”が初めて高校で出来て、直ぐ入部しました。そこからですね、本気で全国の大会での優勝を目指すようになっていったのは。

蕎麦打ち甲子園(全国高校生蕎麦打ち選手権大会)という大会があるんですが、部活が出来るまでは、出たい人が出るというコトだったのですが、部活になったことで、チームとして正式に本気で取り組めるようになっていきました。

部活となると、部員の中で順位付けのようなものが出来てくるんですけど、自分は負けず嫌いな性格もあって、一番になってやる!という気持ちが芽生えて、今まで以上に蕎麦打ちに真剣に向き合うようになっていきました。

—蕎麦打ち甲子園での結果は如何でしたか?

僭越ながら、高校二年生の時に出た時には、優勝させていただきました!ただ、とても悔しいのですが、高校三年生の時は、準優勝でした…

ただ、そこでの反省も踏まえて、驕ることなく、今でも真摯に蕎麦打ちに向き合い続けられているんだと思っています。

—高校を卒業すると、進学や、就職でお蕎麦打ちを続けられなくなる方も多いと聞いていますが、西村さんが今日までずっと蕎麦打ちに向き合い続けてこられている、想いなどがあれば教えてください。

なによりも、愉しんですよね。そして、何が愉しいのだろうと考えると、自分が一生懸命、そして丁寧に打ったお蕎麦を、みんなが喜んでくれるコトなんですよね。

誰かの為に、喜んでもらうために、お蕎麦を打つのがとても好きです。

人に喜んでもらえる、そして自分も大好きなことが趣味だなんて、贅沢なことですよね。笑

—高校を卒業されてからも、お蕎麦に携わるお仕事に就かれていますね。

高校を卒業するときに、就職先を考えたのですが、“絶対に蕎麦に携わり続けたい”という想いが強くて、学生時代もアルバイトさせていただいていた縁もあって、幌加内の “そばの坂本 ( https://soba-sakamoto.com/ )”でお世話になっています。自分は今は製粉も任せてもらっています。

お蕎麦屋さんへの就職も実は考えたのですが、就職先になりそうなお蕎麦屋さんがたまたま“手打ち”では無かったんですよね。勿論、機械打ちが良くないとかということではなく、個人的には、先ほどもお話した通り、やっぱ最初から最後まで、自分が丹精込めて打ったお蕎麦を喜んでもらいたいという気持ちが強くあって、そのお蕎麦屋さんで働くのではなく、生産の現場に一度入ってみようと想い、そばの坂本に就職させてもらいました。

—現在はお仕事もされながら、蕎麦打ちの段位にも更に挑戦されていると聞きました。

高校の時には三段までとったのですが、そばの坂本では、お陰様で蕎麦打ちを続けられる環境にいて、高校を卒業して二年目に、四段を取得しました。

実は四段からは書類審査もあったりと、よりどれだけ蕎麦に携わっているかも重要になってきて、改めて、自分の目指す姿なども段位取得に向けた準備でも、明文化されていきました。

また、昨年からは、より多くの人との関わりを作っていきたいというコトもあり、様々な大会に出場しています。

直近では2023年10月28日に5段の試験があり、11月には福井県で行われる名人戦にも出る予定にしています。

—益々の高みへの挑戦を続けられている西村さんですが、今後さらにこうしていきたいという目標や夢はありますでしょうか?

蕎麦打ち業界が高齢化していて、若い打ち手がまだまだ少ない現状を変えていきたいと思っています。

もっと若い世代の方々に、蕎麦打ちの愉しみに触れてもらう機会を作っていきたいと思っています。

そのためにも、自分の“会”の立ち上げをしていきたいと思っています。そうした蕎麦に触れる機会を経て、お蕎麦屋さんに将来挑戦される人も出てくるでしょうし、自分のように蕎麦打ちの技術を磨き続ける人も出てくるでしょう。そうした人にとってのまずは最初のきっかけづくりの場を創っていけるようにしたいと考えています。国内は勿論、世界にも、広げていきたいと考えています。

どうしても蕎麦打ちって、少しハードルが高く感じられてしまうことがあるのですが、そうではなく、まずは手軽に、触れてもらえる、そんな場を増やしていきたいですね。

そして、幌加内の蕎麦は日本一、そして世界一だとも思っています。ぜひ、より多くの人に、幌加内のお蕎麦の魅力を広めていきたいですね。

<最後に、西村さんにとって“そば色”とは?>

【“みどり色”ですね】

新そばのみどり色もとても綺麗ですし、幌加内のそば畑も、白い花が咲いているときも勿論綺麗なんですが、個人的には、みどりの時が、とっても好きなんですよね。そうしたみどりの時を知ったうえで、花が咲くからこそ、白が映えるんですよね。

西村 光大さんのSNS
Instagram :@soba371104

23/11/24更新
〜『第二十八回全日本素人そば打ち名人大会』出場〜
大会参加の様子、そして西村さんのそば打ち、そば切りの様子を是非動画にてご賞味ください!!

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蕎麦屋 de 上機嫌

蕎麦屋 de 上機嫌

蕎麦酒タニスタ兼インスタグラマー

幼少期と学生時代、そして仕事でシンガポール、インド、ミャンマーと渡り歩いた末に帰国。お蕎麦屋さんでいただく“一杯”の魅力に取りつかれ、現在は全国のお蕎麦屋さん巡りをライフワークにする蕎麦屋酒ニスタ。 普段はIT系上場企業にてDXな事業に従事する傍ら、日々、蕎麦屋酒の魅力をSNSを通じて発信中                          InstagramID:sobaya.de.jyokigen

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