“蕎麦”に携わる人々の想いを紡いでいく、【そば色ノ日々】。今回は、東京在住のテレビ業界人でお蕎麦にハマり、日々取材先などでもお蕎麦を食べ歩く、ばそ活 清水屋さんのお蕎麦への”想い”を紡いでいきたいとおもいます。
プロフィール |
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<ばそ活 清水屋(きよみずや)さんの略歴> 1978年6月4日生まれ。長野県諏訪地方の出身。東京のテレビ系の専門学校卒業後に業界に入り、制作技術会社に入社後カメラアシスタントを経て、現在はキー局をメインとしたバラエティー番組やグルメ番組を主に担当するテレビカメラマン。30代からハマったお蕎麦を日々食べ歩き、SNSを通じてお蕎麦の魅力を発信中。”ばそ活”はテレビ業界特有のひっくり返す言葉遊びをモチーフにしたもの。 |
──ばそ活さん、本日はお忙しい中にも関わらず、インタビューのお時間を頂きましてありがとうございます。SNSを通じて日々のそば活を拝見させて頂いています。お話をお聞きできることを楽しみにしていました。よろしくお願いします。
こちらこそ、上機嫌さんの投稿をいつも拝見させて頂いております。今回こうしてお声がけ頂き、本当に嬉しく思っています。本日はよろしくお願いします。
──早速なのですが、ばそ活さんがお蕎麦にハマったきっかけを教えていただけますでしょうか?
はい、私は長野の出身なのですが、よく周りの方から、「長野と言ったら、ずっとお蕎麦好きだったのですか?」と言われるのですが、実は長野にいた時にはあまりお蕎麦の魅力に気づいていなかったんですよね。笑
高校を卒業後、東京に出てきてから、テレビ業界に就職。常に忙しく働く中で、ささっとお腹を満たせる立ち食い蕎麦に通うようになり、30代くらいになってから、ようやくお蕎麦の繊細さに魅了されるようになってきました。
そんなお蕎麦にハマってからは、とても頻繁に食べるようになり、仕事を通じて知り合ったお蕎麦好きの方から「折角だからインスタグラムで発信してみたら?」と勧められて、食べたお蕎麦をインスタグラムで発信するようになりました。
多いときは、ほぼ毎日お蕎麦を食べていましたし、今でも2,3日に一度はお蕎麦を食べているくらい、大好きになりました。
実はもともと、パスタ、ラーメン、うどんなどの麺類が好きだったのですが、その中でも、お蕎麦がとても栄養価も高いことを知り、年と共に健康志向も高まって、ますますお蕎麦が好きになっていきましたね。
また、お蕎麦についていろいろと調べてみたら、実はとても縁起が良いものであったり、人を御もてなしするものだったりと、お蕎麦の文化的な価値や背景までも知れば知るほどに、お蕎麦好きが増していきました。
──お仕事のロケで全国に行かれると思いますが、地方地方でお蕎麦屋さん巡りをされているのでしょうか?
少人数のロケや、時間に余裕がある時は、食事をスタッフみんなで考えてお店に行くのですが、「清水さんは、何が食べたいですか?」なんて聞かれると、ついつい「お蕎麦で!」って言ってしまいます。笑 せっかくこの地に来たなら、その土地その土地の美味しいお蕎麦が、正直食べてみたくなりますよね!
──そんな全国のお蕎麦屋さんを巡られているばそ活さんですが、印象に残っているお蕎麦屋さんはありますか?
東京のお蕎麦屋さんにはなってしまいますが、神田まつやさんにはよく取材でもお邪魔させていただいていて、ご主人の小高さんとも顔見知りで、いつも取材させて頂いている時は楽しい時間を過ごさせていただいています。
こちらの「神田まつや」さんは、関東大震災後の1925年(大正14年)に建築された木造2階建ての建物で、2001年(平成12年)に東京都の歴史的建造物に選定されました。その趣きのあるお店では、私が仕事をしているテレビを始め、広告、CM、映画などの撮影にもよく協力して頂いてます。
プライベートではなかなか神田に行くことは無いのですが、仕事のタイミングで食べさせて頂いて、いつも『とても、おいしいなぁー』と、とても感動しています。笑
あと、最近は実家の方に、蕎麦街道(ビーナスライン)と言われる街道が、長野県茅野市にあるのですが、そこの長寿更科さんの十割蕎麦がとてもおいしかったのが印象にあります。実は香りが高い粗挽きなど、食べごたえのあるお蕎麦が好きで、田舎蕎麦を好みで食べることが多いのですが、「更科」と店名にありますが、こちらのお蕎麦が本当においしかったことを記憶しています。ちなみに、長寿更科さんの十割蕎麦は八ヶ岳山麓産の玄そばを使用されてるそうです。
そういえば、始めてお蕎麦が『うまいなぁー』と思ったきっかけも、田舎蕎麦を初めて食べた時の舌触り、歯ざわり感が、他の麺では感じたことがなくて感動したのを覚えています。他の麺類のラーメンやうどんを食べているときは、のど越しですぐに飲み込んじゃうことが多かったのですが、お蕎麦に関しては、口の中に広がる香りや甘み、触感を味わえることがお蕎麦の魅力と、とても感じています。
長野に居た時にはあまり興味が無かったのですが、今は長野へ帰るたびに、色々なお蕎麦屋さんを巡ることが楽しみの一つになっていますね。
──他に好きなお蕎麦屋さんはありますか?
お蕎麦の味も重要ですが、昔ながらのお蕎麦屋さんで渋めの雰囲気のあるお店が好きで、そう言ったお蕎麦屋さんにも行きますね。
例えば、八王子の方の車家さんは、お蕎麦の味が素晴らしく、店内のレトロな感じも大好きですし、立川の無庵さんもとても素敵で、一人でしっぽり飲みながら、お蕎麦をいただく、そういう落ち着いたお店が好きですね。
職業病かも知れませんが、こんな素敵なロケーションのお店で撮影をさせて頂くことができるなら、どんな画が撮れるかな、どんなお蕎麦の魅力を伝えることができるのかな、なんて、ついつい考えてしまいます。笑
ちなみに私、お酒好きなんですが、蕎麦前に天盛を頼んでお蕎麦は最後に出してもらうことで、天ぷらをつまみにお酒を楽しんで、〆にお蕎麦を愉しんでいます。
お蕎麦屋さん巡りで、拘りとまでは言えないですが、実は自分は大食いなので、始めてお邪魔するお蕎麦屋さんでは、そのお店の基準となる、「もりそば」を最初に注文し、次に温かいお蕎麦を時間差で頼むようにしています。
ただ、さすがに複数店舗回りたいときは、「もり」だけにして、はしごすることもあります。笑 いままでの最高は、一日5食お蕎麦を愉しみました。
──テレビマンとしてお蕎麦の取材に行かれる中で、感じていることなどありますか?
お蕎麦の色はグレーなので、なかなか”映えない”ところは正直ありますよね。笑 ただ、その素朴で、そして奥ゆかしさのあるところがとても魅力なので、それをメディアを使って伝えていけるように、そして一人でも多くのお蕎麦好きな人が増えるように、今後、テレビマンとして頑張っていきたいところですね。
あとは、お蕎麦に携わる、”面白い人”を特集するような番組も撮影できたらなと思っています!
<では最後に、ばそ活さんにとっての“そば色”とは?>
【“無色透明”ですね!】
お蕎麦っていろんな色に例えられますけど、自分にとってのお蕎麦は、無色透明!お蕎麦の味とか、香りってとっても繊細で、ごまかそうと思っても、絶対ごまかすことができない。すべて隠す事ができないから、そういう意味で”無色透明”ですね!
ばそ活さんSNS
Instagram:@basokatu_kiyomizuya